田舎に行くとおじさん、おばさんが乗るママチャリ等が交差点で停止する際にブレーキがけたたましい音をたてている事があります。
ブレーキとしての機能自体は、問題ないのでしょうが周りにいる人間がドキンコしてしまい心臓によろしくありません。
ブレーキを掛けた際にその音がクラクションの代わりになる以外にメリットは、ないでしょう。
あの音ですがバンドブレーキという低価格車両向けのブレーキが古くなりサビやバンド、ドラム表面に細かな傷や凹凸ができて変な摩擦が起きると滑らかに速度を落とせずにブレーキが振動して鳴るのだそうです。
自転車パーツ / ブレーキ関係 / バンドブレーキセット CP
当方の自転車も先日の大雪の日以降ギギギギギ~~~という騒音が鳴るようになりました。
ブレーキが効いてきて速度が落ちている状態では、無音ですが停止する直前辺りでギギギ~~です。
これでは、近所迷惑なので修理方法を調査しました。
ブレーキの音対策調査
バンドブレーキの音が発生するようになった際にどのような対応方法があるかというと答えは、「無い」だそうです。
基本的に同等品と交換するしか音の発生を抑える事は、できないようです。
ブレーキ内部のバンドとドラムの間に金属研磨剤を少量入れてブレーキが掛かるか掛からないか位でブレーキを軽くかけつつ後輪を回すと音の発生がしばらくなくなるという書き込みがどこかの知恵袋にありましたが研磨剤等をブレーキに入れて大丈夫なのか?という不安と直ぐに音が発生してしまうので意味がないという事になります。
で、ブレーキを交換するなら現在は、サーボブレーキという方式のブレーキがあります。
右上に調節用のネジが付いています。
唐沢製作所 AN-BL サーボブレーキ ワイヤー式ブレーキ 511-00011 ブラック
バンドブレーキとサーボブレーキで何が異なるのかと言うとバンドブレーキは、自転車の車軸にあるハブにドラムが付いておりそれを外側から囲むようにバンド状の金属板が付いておりそれを締め付けることでブレーキが掛かります。
サーボブレーキは、ドラムの内側から2個の三日月状のブレーキシューがドラムを抑えてブレーキを掛けるタイプです。バンドだと振動が発生しますが三日月状のブレーキシューが内側からドラムを抑える事で振動が発生し辛く騒音が鳴りにくいのだそうです。
素人目には、あまり変わらないような気がしますが実際そうらしいです。
交換する際にドラムを外さないといけないようですがそれなりの値段の専用工具がないと結構大変みたいです。
ブレーキを交換するならより高性能なものの方が良いに決まっています。
調べると現在は、更に高性能なブレーキが存在します。
ある程度の値段の車両には、使用されているようですがローラーブレーキというタイプがあります。
SHIMANO(シマノ) ハブブレーキ リア用 BR-IM31
外側のドラムを内側にある複数個のローラーが抑えてブレーキを掛ける方式です。
この方式だと雨の日でもブレーキの能力に変化がないのと振動が発生しないのでギギギギギ~~~というあの騒音が発生しないそうです。
しかも、このブレーキなんとブレーキ内にグリスが注入されています。
ブレーキにグリスなんか塗ったらブレーキ効かなくなるような気がしますがこのグリスがローラーブレーキの肝のようです。
グリスが注入されている事によって音も鳴らないし雨の日でもブレーキが変わらない効き具合になるようです。
効き具合は、自動車のABSのように車輪がロックしないようになっているのでスルスルスル~~という具合らしいですけど。
このローラーブレーキは、現在バンドブレーキやサーボブレーキが搭載されている自転車に付けるには、ハブ交換を行わないと規格が異なるので搭載できません。
しかも、ブレーキの引きしろも異なるのでハンドルに付いているブレーキバーも専用品に交換らしいです。
ブレーキユニット自体は、2000円から2500円程度でネット等で販売されていますがブレーキユニットだけの交換なら簡単ですがハブ交換だとホイールに付いているあの串状のスポーク一本一本を新しいハブに付け替えたりしないといけないので自転車オタクならまだしも一般人がそんな事したくありません。
アサヒサイクル アサヒサイクル アルミ27インチ 外装6段用リアホイール(ローラーブレーキ仕様) XBA67
さらに自転車屋さんで全部お願いすると1万円以上必要だということで新車購入を考える位意味がありません。
そこで、サーボブレーキに交換なら1200円程度でネットに販売されているからそれに交換かなぁ?と思いサイズ確認の為もう一度ブレーキ周辺を見ると・・・あれ?
何やら放熱板らしき物体が付いているでは、ありませんか。
その放熱板にDiacompeと掘られています。
これってサーボブレーキと同じ規格だけどサーボブレーキより少々高いので選択肢から外したメタルリンクブレーキでは???
という事で隅々まで見たところ我が愛車のメタルリンクブレーキは、MLB-50旧型のようです。
下の現行の新型は、放熱板が軽くなり外見も安っぽくなっています。
【MLB-50】MLB-50 メタルリンクブレーキ
当方の自転車は、自転車チェーン店のASAHIという店舗で購入した安い自転車なのですがネットで調べて見ると・・・「ASAHIオリジナル自転車は、全車種メタルリンクブレーキ搭載」と記述されています。(2014年以降は、ローラーブレーキらしいです)
搭載されているブレーキが今更判明
なんという事でしょう。
安物だと思っていた自転車が実は、それなりにまともなブレーキを搭載しているなんて。
このメタルリンクブレーキですがサーボブレーキのようなローラーブレーキのようなあいの子のような構造らしいです。
このブレーキも雨の日に性能低下があまりおこらず騒音もしづらいという性格のブレーキのようです。
むむ。おもいっきり音がしだしたのですがなんで?
メタルリンクブレーキへのグリス注入
どうやらこのブレーキも内部にグリスが注入されていてそのグリスが減って来ると音がなるようです。なのでグリスを注入してあげれば問題なく音なりがなくなるようです。
ASAHIという自転車店で自転車を購入した際にペラペラのマニュアルをくれました。ですがそこには、ブレーキに注油が必要とか書いてありませんしメタルリンクブレーキへの注油の仕方など書かれてもいません。
そもそもメタルリンクブレーキが何なのかの説明もありません。
おかしくなったら余計な事をせずおとなしく店舗に持って来いという事なのでしょうね。
※後で調べたらあさひ店舗で500円程度で注油してくれるそうです。
ですが店舗に持って行くと工賃かかるしどうせまた音が鳴り出したら注油しないといけないなら自分でやる方が良さそうです。
ブレーキに使えるグリスの調査
早速調べます。どんなグリスが必要なのかを。
メタルリンクブレーキのマニュアルを付けて自転車購入時に渡してくれればいちいち調べなくても良い物を不親切です。
まぁ素人がブレーキによく分からずに変な油を塗りたくってブレーキが効かなくて大型トラックにどっか~んとかなると責任問題になるかもしれないという事で渡さないのかもしれませんけど。
調べるとどうやらシマノのローラーブレーキ用専用グリスを注入するようにとメタルリンクブレーキのマニュアルには、書いてあるようです。
そこでローラーブレーキ用グリスをネットで調べると100gの物が概ね1000円から送料込みで1500円程度のようです。
SHIMANO(シマノ) ローラーブレーキ用グリス 100g
10gのものもありますが先を見越すと100gの方がお得そうなので100gを購入。
SHIMANO(シマノ) ローラーブレーキ用グリス(10g)
そもそも一回でどの位使用するのか解らないし。
ローラーブレーキの場合は、メーカー出荷時点で大体10gとか返答が有ったとどこかの知恵袋にありましたが当方のブレーキは、メタルリンクブレーキなので解りません。
値段を見ると10gの方が高いので10gの方が何かがすごいのかもしれませんけど。
メタルリンクブレーキへのグリス注入作業開始
ネットで購入しようと思いましたが、買い物のついでに寄った近くのオリンピックというホームセンターっぽい店舗に1150円で売っていたのでそこで購入。
結構大きいです。缶ジュースより背が高いです。
マニュアルを読むとノズルの先っちょを切断せよと書いてあるので切断します。
メタルリンクブレーキの注油口周辺には、専用グリス注油口と矢印付きで書いてあります。
そのネジを外しグリスの先っちょを挿入。
あれ?
う~ん、出てきません。
こういう場合は、ケチャップの使用始めを思い出すと中に栓がしてある場合です。
ノズルを外してみるとやはりありました。内栓。
グリスの色は、灰色がかった黒っぽい色です。
パソコンのCPUとクーラーの間に塗るセラミックグリスみたいな色です。
今度こそノズルを深く挿入しボトルを押し中出しします。
この際ノズルを軽く注入口に押しこむような力をかけながらボトルを押した方がグリスが逆流しなくて良さそうです。グリス自体がそんなに固く無いので大丈夫かもしれませんけど念のため。
う~ん、出ているようですがどの位注入すれば良いのでしょう?
一旦抜いてみます。
一応注入されているようです。
ここでフト疑問が・・・。
ローラーブレーキは、ブレーキの横側にゴムの蓋が付いていてそこから車輪を回転させながら注入するので注入量や効能が感じられそうですがこちらは、ブレーキの上に付いている穴から注入なので良く解りません。
どの位入っているのでしょう?
ボトルを結構押しています。
もうすでに3割程度は、入っている気がします。
注入口から先に空間が広がっていれば後ろから来るグリスによって奥にグリスが押し込まれて行くとは、思いますが・・・正直不安です。
問題なく必要な箇所に必要量が届いているのでしょうか?
実は、分解して横から塗ったほうが正解だった?
最後に
とりあえず新しいおもちゃをゲットした子供のように近所を徘徊して見ましたがブレーキ音は、しなくなりました。
でも、まだ坂を下ったりしてないのでしばらく様子見ですね。
構造的に雨が入り込みづらいらしいですけどさすがに先日の大雪の日には、30cm程度の雪の中を漕いだり押した影響でしっかりと雪がこびり付いたりしていましたのでそのまま中に入り込んだのでしょうか。
朝の6時頃だとまだだれも雪かきしてないし道路も歩道は、誰も歩いてなかったのでモロに雪の中に突入しましたしねぇ。
降り積もった雪の中自転車を押して行くのは、雪中行軍隊の映画を思い出すくらい大変でした。
「天は、我を見放したぁ~~」とか叫んでも問題ない位自動車以外誰も居なかったし。
普段なら40分程度の行程に1時間45分かかりましたのでほぼ徒歩に近かったです。
雪が15cm程度の箇所は、走れるんですけどそれ以上だとペダル焦げなかった。
で、その所業のお陰でグリスが流れ落ちたのかな?
皆さん大雪の日は、歩いたほうが正解ですよ。
ただ、帰りは、雪かき終わっていて自転車が快適でしたから帰り用に行きは、がんばるというのも・・・
追記(2014/03/19)
音鳴りは、完全に無くなりました。
が、最初ブレーキは、全く効かずグリスを入れ過ぎか?と思いましたが5日程度使用したら馴染んで来たのか効くようになって来ました。
自転車購入時程度の制動力になった気がします。
購入時の制動力って後輪をロックするようなガッチリブレーキでは、無くあくまでも速度を落とすだけの物というイメージなので前輪ブレーキとの併用を行わないと止まりません。
坂を下る時などレバー全開握りで数%程度の速度低下しか無く後輪ブレーキだけでは、全く止まれないです。
これは、グリス切れの状態でも同じだったので元々そういうブレーキなのでしょう。
ローラーブレーキもそうですが何故自転車業界がこの方向に行ったのか疑問ですが後輪がブロックするとたぶん後部に幼児用の補助席を設けているようなママチャリ等で転倒する可能性が高いとかが有るのだろうと思います。
ビシッと止まりたい人からすると迷惑な話ですけど。
坂を下っている際に前輪のブレーキが故障したら止まれないから激突して終わりだし。
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