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エナメル線(被覆銅線)の被覆の剥き方(薬剤)。

電気製品
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エナメル線の被覆を剥く際に一番ポピュラーなのが紙やすりだと思います。紙やすりだと丸い銅線の周囲を全部綺麗に剥くのは、難しいですし剥きたい長さを超えて剥けてしまったりすることがあります。
カッター等だと必要以上に削って銅も削れてしまい切れやすくなったり切ってしまったり難しいです。

銅線用のリッパーもありますが直径1mm以下に対応している機器は、結構な金額します。

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エナメル線の被覆を剥く薬剤

と、いう訳で色々調べると細いエナメル線の被覆を剥く為の薬剤が存在するようです。通常一般購入は、難しいようですが秋葉原のオーディオ系販売店のオヤイデ電気が業務用を詰め替え小売りしています。100ccで税込880円。

「デペントKX」という物で秋葉原の実店舗または、通販も可能です。

いかにも薬品といういでたちの茶色い小瓶に入っています。成分にメタノールや硝酸等危険度が高い成分が入っているので瓶で無いと保管できないという事なのでしょう。

ホームセンターに売っているような塗料の剥離剤等も同じような成分が入っているものがあるので市販ができないわけではないでしょうが取り扱いや保存性、廃棄方法が難しい等あって直接の市販をしていないのかもしれません。単純に需要が少ないという話が大きいかもしれませんが。

デペントKX

使用方法としては、エナメル線の剥離したい部分を薬剤に数十秒漬けて空気中で数十秒待つと被膜が浮いたような状態になるのでボロ布や厚手のティッシュ等でシュッと抜き取ると抜け殻のように被覆が綺麗に剥けるという流れです。

販売サイトでは、ポリエステル線(PEW)のみ対応のように記述がありますがこの薬剤を使用してポリウレタン線(UEW)、ポリエステル線(PEW)、ナイロン線の3種類は、実際に実験して綺麗に剥けました。

注意としてくしゃみした際に飛ぶ小さな水滴程度この薬剤が手に付いた事がありますが結構なヒリヒリした痛みを感じました。メタノール等が人体に悪い物なので取り扱い時は、内容成分から保護可能な樹脂等の手袋を必ずした方が無難です。机の上などで瓶を倒してこぼした場合薬剤が付いた家具や人体が大変悲惨な事になるので屋外で安全に配慮して使用した方が無難だと思います。塗料は、ベロンベロンに剥がれたり色が落ちたり、接着剤が剥がれたりすると思います。人体に数cm2以上付着した場合かなり痛いし皮膚が大変な事になりそうです。

剥離作業

購入した小分け瓶でも多いので模型用塗料の小瓶に少量移して作業しました。

この小瓶は、1年以上前に使用して中に薬剤をいれた状態で保管していましたが蓋部分が変色しています。樹脂も侵すという事でしょう。小分けする際は、必ずガラス瓶を使用した方が良いです。

ちなみに1年以上経過して今回使用してみましたが小分けした瓶の中の薬剤は、ペースト状に変化していました。転瓶したらスライムだった件。

さすがにこの状態では、無効だと思い元の瓶から小分けしなおして作業します。

被覆を剥きたいエナメル線の剥く場所だけを薬剤に数十秒漬けて段ボールの上に放置します。1分程度待ったあとティッシュで薬剤に漬けた部分をスッと引っ張ります。成功すると下の写真のように被覆のみが抜け殻のように綺麗に剥けます。

綺麗に剥けたらすぐにフラックスを付けてハンダを薄く付けて置いた方が良いです。このまま放っておくと向けた銅部分が酸化して通電不良、ハンダ濡れ性低下します。今回は、0.11mmの赤いポリエステル線を使用しています。

最後に

何本も被覆を剥く際には、とても楽ですが数本剥く程度で危険性のある薬剤を使用するのは、結構面倒です。ただ、向けた後の出来栄えは、非常に良いので使いどころによっては、非常に至便です。

当方も数本剥くだけの場合は、模型用の金属のヤスリを使用してゴリゴリ剥いています。たまに剥きが悪くてハンダがのらないことがありますが1-2本ならやり直せますのでどうしてもヤスリで剥いてしまいます。

まぁ、そんなところです。

この作業の模様を動画にしたものがありますので興味のある方は、下からどうぞ。

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