自転車走行中にたまにコツ、コツ、コツン、キン、カン、キンのような音がするようになりました。常に鳴るわけでなく暫く走行中に発生するのでイマイチどういう状況で発生するのか不明でした。
しかし、そのうちコン、キンと速度が上がった時等ペダルに力を入れている時に発生する割合が高いと感じるようになりました。
そして更にその後に頻度が上がり走行中良く聞くようにまで変化。
後輪の異音調査
とりあえずスタンドを立てた状態でペダルを回してみると回転数を上げるとキン、コン、カン的な音がしています。
ここから長い原因調査の旅が始まってしまったのです。

後輪で音がするという事は多分車軸だろうと思い込み後輪を取り外し車軸のハブを分解します。
後輪車軸部分分解
外した後輪のギヤ部分を外す為にシマノのTL-FW30というフリーホイールリムーバーを軸部分に差し込んでモンキーレンチで反時計周りに回します。

しかし、硬くて回らないのでアルミパイプを使用して持ち手を延長してこの原理を使用して回します。タイヤを立てて上から体重全乗せして軽く反動をつけるイメージです。ゆるんだら普通に回して外します。

外したフリーホイールに問題がないか回してみると特に問題なさそうです。汚いけど。

フリーホイールを外すとハブのナット類が見えてきます。まず、軸の端から各ナットまでの長さを計っておくと戻す際にどの位回すかで悩まなくて良いと思い計っておきました。自転車屋さんはこの辺りは感覚でやっているという事なのでまぁ、適当みたいですけど。

想定していたのと少し形状が異なりますが玉押しと長ナットなので回せば外れるでしょう。玉押しのフランジ部とハブの間は、少し隙間があってゴミが入りやすそうです。

上のナットは真ん中の円筒形の部分が一体化している長ナットなので下の四角い薄い玉押しの部分が回らないように薄いスパナなどで押さえるのですが当方には無いのでモンキーレンチ2本で代用しました(長ナットの直径と玉押しの四角が同じくらいなので可能でした。シマノ製ハブは薄いスパナじゃないと無理みたい)。下のモンキーレンチは押さえて上のモンキーレンチを反時計周りに回します。

このハブは中野鉄工所のM20というネットで調べても出てこない型番です。計測すると車軸は3/8インチで長さ198㎜前後なのでママチャリとしては、一般的な仕様でしょうか。

長ナットを外した後玉押しを外します。下の画像は綺麗にした後ですが取り外し時はグリスの固着等多少段差的なものがありました。この段差をベアリングが乗り越える時に異音が発生するのかなぁと思いますがどうでしょう。先に進みます。

ハブの中のベアリングは、9個。グリスがマックロクロスケです。

こちらもグリスの固着で丘ができていたので掃除しました。この丘をベアリングが越える時に異音が発生しているのなら掃除すれば完治?

反対のブレーキ側。こちらは比較的綺麗ですがそれでも丘が1個ありました。グリスは真っ黒。

ベアリングは、6.3mm前後なので1/4インチの普通のママチャリ用のベアリングのようです。

ハブやベアリングのグリスをブレーキクリーナーで掃除して新しいグリスを塗布し再度組み上げます。グリスは溢れ出る位で良いらしいのでドップリ塗って玉押しを締めたところそれなりに溢れました。防水にもなるのでこれで良いらしいです。
玉押しの締め位置は、分解前に計って置いた長さで戻しました。玉押しは、モンキーレンチで固定して長ナットのみをぐっと締め付けます。玉押し側を回すと位置がずれて意味ないです。

自転車に組み付けて暫く走行すると10分程度は良さそうでしたがその後再びカン、キン聞こえます。異音の原因はここでは、無い。
車輪の外側方向を調べる
落ち着いて静かな時に音の発生源を良く聞くとどうやら車軸周辺では無く車輪の外周部方向から聞こえる気がします。そこで気づくのが反射板です。こちらを上下すると音が収まる時があります。

スポークに装着する部分が内向きに向かってロックがかかるようになっているので素手では外れません。マイナスドライバを溝にはめ込み爪を押して外そうと思いましたが両側にあって無理そうなので力を込めてこじりました。バキッて。装着部品部分がもげてもう使えません。

そして再び走行すると50m位で気づきました。なにも変わっていません。
スポークチェック
次にスポークのたるみによりキンキン音が発生するということを見つけてどうなのかチェックします。
本来はスポークテンションメーターなる器具を使うのですが結構高価なので簡易な方法で代用します。
車輪のリム部分の横に段ボールの切れ端を張り付けて車輪を回転させたときのリムと段ボールの先の距離を見ます。狭ければ左によっていますし広ければ右によっています。どちらかによっている箇所がスポークの緩みか張りすぎのどちらかという事です。スポークをよく見ると分かるように斜めに引っ張られているからです。

スポークにニップルというネジが付いていますのでゆがみがあった場合は、こちらを回せばスポークがゆるんだり張ったりします。

回す器具は、ニップル回しという器具を使用します。

こちらをニップルにはめ込んで使用します。ニップルにはいくつかサイズがあるようですがホーザンのこのニップル回しで大抵のママチャリは対応できるようです。

万難を排して全周回転させてゆがみをチェックしましたがどうにも歪んでいるように見えません。少しは、よる個所などがありますが誤差のようにしか見えません。
よくわからないのでスポークを2本づつキュッと軽く握って見るとキン、キンと走行中に聞こえる音が聞こえます。
「ここかな。」
と、思って更にスポーク握りをしていると突然「バキーン」という音がしました。
スポークのハブ側の首部分が1本折れています。人間の手で少し力を入れた位で折れるとは思えないので多分この部分が折れかかっていてその為に異音が発生したのではないかと推測します。
スポークを交換する為にスポークのサイズを計ります。
だいたい295-296mmだと思われます。どちらかの規格サイズしかないと思いましたが探すとこの1mmサイズが違うのが両方販売されているので面倒です。
基本的に車輪のチューブの内側に飛び出なくて10mm程度ニップル内に入っているものであれば良いようです。スポーク首の曲がりはじめと曲がり出した箇所のどちらを計測するのか分かりません。本来はスポーク定規とかいうもので計測するようです。

いちおう直径は、2.3mm位。

ネジ部の長さが10mm前後。

で、探すと36本組で1000円から2000円程度します。1本でも売っていますが送料込みで500円程度になるのでなにか損失感が大きいです。
更にスポークの張りを計測する器具が必要になりますがこちらが数千円とそれなりのお値段。
色々調べると上記の部品と工具を揃える値段で後輪の車輪組が販売されていることを発見。1本スポークが折れたら他も寿命の可能性がある気もします。
と、いう事で車輪組を購入して交換です。おやつ代程度ですがニップル回しが無駄になりました。むむ。
アサヒサイクル製 XBA67 後輪 車輪組
アサヒサイクルと言えば全国に店舗がある自転車チェーン店です。そちらが後輪の車輪組を販売しているので一応自転車屋さんの物だし大丈夫だろうという事で27インチ、ローラーブレーキとフリーホイール対応のXBA67という製品を購入。送料込みで4000円強(2025年12月頃)。
モノタロウからの配送は、結構大きな箱で届きます。車輪だから当然ですが。でも軽い。

開ける中は梱包材でパンパンです。梱包材だけで数百円費用が掛かりそう。

軽いので中身入れ忘れかと思いましたがちゃんと入っていました。ゴムタイヤとチューブが無いと軽いのですね。

スポークの間にタグが挟んであるのですがこのタグ引っ張っても取れません。挟んであるのでなく食い込んでいるようです。仕組みは、謎。ビリビリにしました。

グリスの漏れも無くハブは綺麗に見えます。玉押しのシールドも隙間がないようでゴミが入りづらい気がします。

ハブは、シマノのRH-IM11というものでした。シマノの中ではママチャリ等に使われる安売りハブのようです。

一点気になったのがニップル周りのリムに傷のような跡がほぼ全ての箇所についていたこと。ニップルもこじり跡のようなものが付いていたのでニップル回しでなく普通のペンチで回したのかなぁという気がします。自転車売り場の自転車数台のリムを見てみるとこういう傷は見当たらないので手抜きか製造担当のアルバイトさんの時給をケチったかな?

2024-01が製造年月日だとすると傷有不良在庫を格安単体放出しているとか穿った妄想が膨れてしまいます。マイナス印象ですね。他の部分は大丈夫かという気になります。

新しい車輪を車体に取り付ける前にローラーブレーキを旧車輪から外さないといけません。ローラーブレーキは、車軸部分のナットを1本外すだけで外れるのですがモンキーレンチで回そうとして見事にこじりました。このナットが何故かブレーキの中に窪んだ箇所に締まっているのでナットの頭数ミリしか外に出ていないのです。そして硬く回りません。その為こじりました。う~ん、モンキーパンチ。

倉庫に自動車用のメガネレンチが有ったのでフリーホイール側をダブルナットにしてブレーキのナットを回します。メガネレンチだと少し窪みに入り込みナットを全周掴むので力が逃げないようです。

回す際は、最初だけ体重全乗せかと思ったら最後まで全部体重全乗せでした。原因は、ブレーキ側の玉押しが一緒に回転してダブルナットで締め付けられた状態のまま一緒にブレーキについて来ていたことのようです。早く気づいてこれを緩めてあげれば楽に回ったのかも。

旧車輪と新車輪のブレーキの取り付け位置が同じか確認したところ大丈夫のようです。

新車輪にブレーキを取り付けします。車軸のギザギザ部分がブレーキにかみ合うまではめ込んで苦労して外したナットを締めてあげるだけです。

車軸の反対側にフリーホイールを取り付けたら車体に組み付けて動作確認です。クルクル良く回り踏み出しが軽くなった気がします。非常に快調です。新品ですしね。

最後に
今回の一連の作業と調査で音の発生個所や音の擬音によって意外に疑わしい箇所を絞り込めるという事が車輪組購入時の情報収集でわかりました。それらを知っていれば今後異音発生時に対応が楽かなぁと思います。
しかし、結局新車自体がお安くなっているので子供の頃から自転車修理に抵抗が無く原因特定を楽しいと思う人以外は、新車買い替えの方が楽です。
昔の自転車のように剛性が無いフレーム、部品が多く使われているようですし。
中学校3年間経過したら買い替え。高等学校卒業したら買い替え。大学卒業したら買い替え。という買い替え需要のサイクルがあるので3年持てば大丈夫という自転車メーカーの思惑もあるのかもしれません。
グリップが滑るようになり、サドルが破れ、タイヤは2年-3年毎交換、スポーク折れ、ブレーキパッド交換、ブレーキワイヤ交換、シフトワイヤたるみ、チェーンたるみ、錆取等考えたら3-5年程度で新車乗り換えが正解な気もします。
年々シティサイクル、ママチャリが安っぽくなるわけです。困ったものだ。
作業の模様を動画にしたものがありますので興味がある方は下からどうぞ。

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